小軍鶏

 小軍鶏の特徴は頸、胴、脚の均整のとれた立姿、羽は魚鱗に例えられ硬く、短毛で光沢があり、尾は海老尾である。

 

 内種    褐色種、白色種 、その他

 標準体重  雄  950g  雌 760g

 失格条項    (1) 濃褐色及び淡褐色のものに著しく白色羽のあるもの。

         (2) 内種標準色に著しく異色の羽毛を交うるもの。

         (3) 尾の海老尾でないもの。   

 



イ.小軍鶏の形状

 

     性                 

部 位
   頭   大きく頂は微かに眼上に凸出し、頭は大きく骨張る。
   冠   胡桃冠で大きさ小、頭上に緊着直立する。
 肉  髯   短縮する。
   嘴   非常に強く、やや短くよく湾曲する。
   眼   瞳孔は小、極めて鋭い。
 耳  朶   極めて小、緊着する。
 垂  皮   小で繁り、粗毛がある。
      長く強堅殆んど直立し、咽喉下部より羽毛粗で屡々赤色の皮膚を 
 裸出する。頸羽は短く、頸の根部に終り、背との接合は鮮明である。
 躯  幹    長さ中等で筋肉に富み、触感極めて強い。
      濶大で尾に向い傾降する。肩部は最も広く腿の上部より尾根に向 
 って狭小となり、頸肩、翼との区画鮮明である。鞍羽は短くて硬い。
     濶大で深く筋肉に富み、上部は赤色の皮膚を裸出する。
  腹   長く大きく軟羽短く臀よく張る。
  

  長さ適度でよくたたみ、前縁よく張り、肩部をおおい著しく体外に

   凸出し、翼尖は体に緊着し、体外に凸出或いは垂下せず。また背上に

   現れることもない。肩は大で翼との接合は鮮明である。

      短くて緊摺し、殆んど水平線下に垂れ挑立しない。謡羽、覆尾羽 

 は細小である。

   姿     勢      甚だしく向上し、直立に近い。
 脚 ・ 趾

   腿はやや長大、筋肉に富み、強堅で体外に凸出し、羽毛は粗い。

 脛は長く、太く、強く、鱗片は4列に整斉。趾は長く強く真直ぐでよく

 開張する。

 羽     装      短く、硬く、著しく光沢がある。

ロ.小軍鶏の形状

 

     性                 

部 位
   頭   大きく頂は微かに眼上に凸出し、頭は大きく骨張る。
   冠   胡桃冠で大きさ小、頭上に緊着直立する。
 肉  髯   短縮する。
   嘴   非常に強く、やや短くよく湾曲する。
   眼   瞳孔は小、極めて鋭い。
 耳  朶   極めて小、緊着する。
 垂  皮   小で繁り、粗毛がある。
      長く強堅殆んど直立し、咽喉下部より羽毛粗で屡々赤色の皮膚を 
    裸出する。頸羽は短く、頸の根部に終り、背との接合は鮮明である。
 躯  幹    長さ中等で筋肉に富み、触冠感極めて強い。
  

   濶大で尾に向い傾降する。肩部は最も広く腿の上部より尾根に向っ

    て狭小となり、頸肩、翼との区画鮮明である。鞍羽は短くて硬い。
      濶大で深く筋肉に富み、上部は赤色の皮膚を裸出する。
      長く大きく軟羽短く臀よく張る。
  

   長さ適度でよくたたみ、前縁よく張り、肩部をおおい著しく体外に

 凸出し、翼尖は体に緊着し、体外に凸出或いは垂下せず。また背上に

 現れることもない。肩は大で翼との接合は鮮明である。

   

    短くて緊摺し、殆んど水平線下に垂れ挑立しない。謡羽、覆尾羽 

  は細小である。

 姿  勢     甚だしく向上し、直立に近い。
 脚  趾

    腿はやや長大、筋肉に富み、強堅で体外に凸出し、羽毛は粗い。

   脛は長く、太く、強く、鱗片は4列に整斉。趾は長く強く真直ぐによく

     開張する。 

 羽  装     短く、硬く、著しく光沢がある。


ハ.濃褐色小軍鶏の色沢

 

    性
部 位  
  暗赤色
冠 ・ 顔   鮮赤色
肉  髯   鮮赤色
耳  朶   鮮赤色
垂  皮   鮮赤色 
  黄色

  真珠色又は帯赤黄色

  頚羽は光沢ある暗赤色、その他は緑黒色
  光沢に富む暗赤色、肩及び鞍羽も同じ。
  漆黒色、若しくは緑黒色。
  黒色

   翼前黒毛、翼肩光沢に富んだ濃暗赤色覆翼羽は緑黒色で翼横帯

     を現す。

   副翼羽は内羽面黒色で栗色の縁があり、外羽面は栗色で三角羽

     を現す。   

  主翼羽は黒色で下端栗色の縁がある。  
        主尾羽は黒色、謡羽及び覆尾羽は光沢に豊んだ緑黒色。
脚 ・ 趾

      腿は黒色、脛及び趾は黄色。

根  色       濃石磐褐色

    性  
部 位  
  暗赤色
冠 ・ 顔   鮮赤色
肉  髯   鮮赤色
耳  朶   鮮赤色
垂  皮   鮮赤色 
  黄色

  真珠色又は帯赤黄色

  暗褐毛、若しくは緑黒縦線ある暗褐色、その他は肉桂褐色 。

  背、肩、鞍羽共に褐色で黒色の条斑を現す。

    褐色、後体羽には黒色条斑を現すもよい。

  主翼羽は黒色で下端褐色、副翼羽は内羽面黒色、外羽面及び翼前

    翼肩、覆翼羽は褐色で黒色の条斑を現す。  

  主尾羽は、黒色、覆尾羽は鞍羽に同じ。

脚 ・ 趾

  腿は褐色、脛及び趾は黄色。

根  色     濃石磐褐色


ニ.淡褐色小軍鶏の色沢

 

    性
部 位  
  橙赤色
冠 ・ 顔   鮮赤色
肉  髯   鮮赤色
耳  朶   鮮赤色
垂  皮   鮮赤色 
  黄色

  真珠色又は帯赤黄色

  頚羽は光沢ある濃橙色、その他は黒色。
 背    光沢ある濃橙赤色、肩及び鞍羽も同じ。
  漆黒色、若しくは緑黒色。
  黒色

   翼前黒色、翼肩光沢ある赤色、覆翼羽は黒色で翼横帯を現す。 

  副翼羽は内羽面黒色で褐色の縁がある。

  外羽面は褐色で三角羽を現す。

  主翼羽は黒色で下端栗色の縁がある。  
  主尾羽は黒色、謡羽及び覆尾羽は光沢のある緑黒色。
脚 ・ 趾

  腿は黒色、脛及び趾は黄色。

根  色   石磐褐色

    性
部 位  
  褐色
冠 ・ 顔   鮮赤色
肉  髯   鮮赤色
耳  朶   鮮赤色
垂  皮   鮮赤色 
  黄色

  真珠色又は帯赤黄色

  頚羽は暗赤色、若しくは褐色でその他は淡肉桂褐色。
  背、肩及び鞍羽は淡肉桂褐色で時に、暗色の条斑を現す。
  淡肉桂褐色。
  淡褐色。

  主翼羽は暗褐色で下端に淡肉桂褐色の縁がある。

    その他は背に同じ。

  主尾羽は暗褐色、覆尾羽は背に同じ。
脚 ・ 趾

  腿は淡褐色、脛及び趾は黄色。

根  色   石磐褐色


ホ.白笹小軍鶏の色沢

 

    性
部 位  
  銀白色
冠 ・ 顔   鮮赤色
肉  髯   鮮赤色
耳  朶   鮮赤色
垂  皮   鮮赤色 
  黄色

  真珠色

  頚羽は銀白色、若しくは銀白色に黒縦斑がある。
  肩、肩、鞍羽は銀白色、若しくは銀白色に黒縦斑がある。
  緑黒色。
  黒色
   翼前黒色、翼肩銀白色、覆翼羽は緑黒色で翼横帯を現す。

  副翼羽は内羽面銀色で白色の広い縁があり、外羽面は白色で 三角形

     を現す。

     主翼羽は黒色で下端に白色の縁がある。  
  主尾羽は黒色、謡羽及び覆尾羽は緑黒色。
脚 ・ 趾

  腿は黒色、脛及び趾は黄色。

根  色   石磐色

    性
部 位  
  灰白色
冠 ・ 顔   鮮赤色
肉  髯   鮮赤色
耳  朶   鮮赤色
垂  皮   鮮赤色 
  黄色
  真珠色
  灰白色で下部の頚羽は広い黒色縦斑がある。その他は灰白色。
  背、肩及び鞍羽は灰白色、時に黒色縦斑がある。
  灰白色。
  灰白色。
       主翼羽は黒色、下端に灰白色の縁があり、副翼羽の内羽面は黒色        で翼広い灰白色の縁がある。
     外羽面及び覆翼羽並びに翼肩及び翼副は灰白色、 時に黒色条斑が      ある。
      
  主尾羽は黒色、覆尾羽は背に同じ。
脚 ・ 趾   腿は灰白色、脛及びは黄色。
根  色   淡石磐色

 



へ.白色小軍鶏の色沢

 

    性 雄・雌
部 位
冠 ・ 顔   鮮赤色
肉  髯   鮮赤色
耳  朶   鮮赤色
垂  皮   鮮赤色 
  黄色
  真珠色、又は帯赤黄色。
脚 ・ 趾    腿は白色、脛及び趾は黄色
羽  装    何れの部分も純白色。
根  色    純白色。


ト.黒色小軍鶏の色沢

 

    性 雄・雌
部 位
冠 ・ 顔   鮮赤色若しくは暗赤色。
肉  髯   鮮赤色若しくは暗赤色。
耳  朶   鮮赤色若しくは暗赤色。
垂  皮   鮮赤色若しくは暗赤色。 
  黄色若しくは黄色で上嘴に黒縦斑がある。
  真珠色、又は帯赤黄色。或いは暗赤色。
脚 ・ 趾    腿は黒色、脛及び趾は黄色
羽  装   光沢のある緑黒色。
根  色   純黒色。 

 



        標  準  点  数

 

   部 位     形 状   色 沢       計

    均 整                  6

    体 重                  6

    状 態                     5

  頭  冠       5            5

    頭、顔       6        3     9

      嘴         4        1     5

  部  眼       3        1     4

    肉 髯         4             4

    耳 朶      3        1     4

      頸      7        3       10

      翼      6        3      9

  胴  背       4        4      8

      胸         4        3      7

  部  腹       2        2      4

      尾      3        2      5 

    脚、趾       6        3      9 

               合 計           100

 



小軍鶏の審査上の注意点

 

1.  首の抜き、肩の差し込み、脚の立ち、均整のとれた立ち姿。

2.  褐色小軍鶏雄の羽色では翼の三角羽に明瞭に着色していること。

3.  背面が五枚に褐色に着色していること。

4.  翼の先端は鞍部に添う。

5.  鞍羽が短毛であること。

6.  尾は短尾の海老尾であること。

7.  脚の鱗が四列であること。鱗が大きくなりこれに合致する鶏は・・・

8.  冠は胡桃冠であること。

 

    小軍鶏は全国に愛好家が多く、地域的な特徴を好む傾向があり、○○小軍鶏と称するものがある。

  審査標準に基づき審査するのであるからは、標準に合致しない鶏を高位に採点することはあってはならない。

 

上位入賞の条件

 

 1.  体型はイの字型からトの字型までの立姿の度合いが良否を決定する。  トの字型に近い直立性がなければならない。 

 2.  体重は二五〇匁(937.5g)が基準になっているため、体重超過を考慮 して1Kgまでを許容範囲とする。 

 3.  冠は胡桃冠とし、冠じりは上がらないこと。  頭骨よりはみ出した過大な冠は不可。

 4.  嘴は太く程よく曲がる。細く長く見えるものは不可。

 5.  垂皮は小さいこと。

 6.  肉髯(肉垂)は極めて小さく、その痕跡を残している程度とする。

 7.  耳朶は小さく緊着する。

 8.  目は鋭いほうがよい。銀目は鋭くみえる。

 9.  顔はユズ顔であり、眼の下に三本の縦しわを有する。

 10.  翼肩は正面より見たとき体外に突出し、翼全体が垂直状態に近づき、 翼先端は鞍部に添う。

 11.  頸は直立で前屈、後屈は欠点。

 12.  背は五枚肩であること。

 13.  頸下部より胸から腹部にかける竜骨の赤色露出部分があること。

 14.  尾は立姿に対して水平線以下、短尾の海老尾。

 15.  腿は大きく体外に突出る。

 16.  脚は正常に開く。内向、外向脚、鴨趾、雄の距のないものは不可。

 17.  脚鱗は四列、爪先歩きもある。

 18.  羽装は短く硬く光沢があること。魚鱗に例えられる。